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2012/06/01

弘英産業株式会社(本社・東京都江東区)のベトナム現地法人であるコウエイベトナムが、トダインドストリアル(ベトナム)との合弁により、コウエイトダインダストリーズを設立、8月よりベトナム南部ビンズン省にて工場を本格稼働させる。

　コウエイトダインダストリーズでは「プラスチックの材料のコンパウンド」、「プラスチック成形品の製造」、「プラスチックパレット、大型成型品の製品」、「製造ラインなどの輸出入および販売」を手がけ、なかでも製品を海外輸出する際に使用される輸出用ワンウェイパレットの製造販売に力を入れる。
　貨物パレットは木製が主流であるベトナムだが、国内および近隣諸国での森林伐採が問題となっている現在、今後はプラスチックパレットへの移行が予想される。しかし、ベトナムローカル企業で販売されているプラスチックパレットの現行品は、重量が重く、バージンプラスチックを使用しているためコストがかかり、販売価格も高価になっている。一方、家庭や工場から排出された廃プラスチックが適正に処理されず、資源を生かしきれていない現状もあり、環境保護、リサイクル技術の両面においてベトナムではまだまだ課題が多い。
　コウエイベトナムでは、日本で廃業した工場を買取り、ベトナムで再構築し稼働させるノウハウがあり、これを利用することで、廃プラスチックを低価格で高品質なリサイクルプラスチックへと商品化する技術を持っている。「ベトナムで排出されたものを生かして環境保護に努めたいと考えている」とは社長の大石将弘氏の言葉。

プラスチックパレットの製造は、「ベトナムでも最大級の押出機ラインと大型射出成形機を導入し、軽量化、強化、および低価格での販売の実現が可能」(大石社長)。積載物重量や、原材料など需要に合わせニーズに応えることができるという。日本企業の進出がめざましいベトナムで今日、輸出を陰でサポートする弘英産業株式会社の今後に注目したい。